サヤカとの生活

その日から俺はサヤカに夢中だった。

艶麗な年上のお姉さん、その人がいる世界に飛び込みたくて夢中だったのかも知れない。

サヤカと愛瀬を重ねる度、自分は同世代の誰よりも大人になった気分だった。

 

高3の春、教室内は受験ムードが漂い始めた。にも関わらず、鞄の中には教科書一つ入ってなかったんだ。実家に帰らない日も増え、学校に行く頻度も下がっていった。